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    アニメ・ラノベの同人小説倉庫

    □ ゼロの使い魔 □

    ZEROのつかいま二 ルイズとシエスタ



    二 ルイズとシエスタ

    一 プロローグ へ飛ぶ

    「なんなのよなんなのよあの剣汚らわしいッ!」
     ルイズの怒りは収まらない。
     人間社会にはいくつかルールがある。人のものを盗らない、といったことと同列に、由緒正しい貴族の娘であるルイズが自分の体に触れるのは、非常に罪深いことである。
     あのとき、あまりといえばあまりの質問に石膏化したルイズに、デルフリンガーは得意げにこう続けたのだ。
    「俺も長いこと人間の生き死にを見てきたが、落ち着いた、優しい、柔らかい気持ちにさせるには、たぶん最強の効果だと思うぞ。娘っこの短気や向こう見ずも、これでほとんど中和できるはずなんじゃ――」
     ないかと睨んでる、と結ぶより前に、ルイズがデルフリンガーの柄を取った。
     落ち着いていて、優しくて、柔らかい。――思い起こされるのは、洗いざらしのコットンの、あちこち擦り切れたヘッドドレスとエプロンを、めりはりのある身につけた、大きな黒い瞳の下女である。あの子の笑顔には人を癒す力があると、女のルイズですら思うのだ。それが男の、ましてや冴えない才人にしてみれば。
     ルイズは寝返りを打った。そこに才人がいないことに、身勝手ながら胸が痛む。自分で追い出しておいていまさら戻ってこいとも言えず、ルイズは引き裂かれそうな思いで枕を抱える。
     こくり、と喉を鳴らすと、素の肌を晒している下腹部にてのひらを置いた。自分の指が予想外に冷たい。くるくると贅肉のないおへその下をなでまわし、やがてなにかを吹っ切ったように、下着をはきつけない体と掛け布団との間に、するりと手を差し込む。
     なだらかにおしりへと続く、ぽってりとしたふくらみの突端に、肉のひだのスリットがある。そこに、指をめりこませた。くぷり、と、軟泥のような、はかないあぶくが生まれて消える。

    *****

    「才人さん?」
     顔を覗かせたのは、黒いパジャマにショールをひっかけただけの姿のシエスタだった。長いスカート
    に、サンダルをつっかけた白い足首がちらちらしている。大胆なほど開いた胸元に、羽織ものをかきよせるのをつい目先で追い、それから慌てて顔を引き締めた。なんでもないような顔をして、才人は言う。
    「シエスタ。こんな夜中に」
    「それはこちらのセリフですわ。どうしてこんな夜更けに……またミス・ヴァリエールと揉めてらっしゃるの?」
     才人は視線を吸い寄せるメイドの魔の谷間から強引にホリゾントをもぎ取ると、デルフリンガーのほうを冷ややかに振り返る。
    「どうしてなんだろうなあ。なあデルフ?」
    「さあな。……このちょっと冗談では済まされないほどくの字に反り返った俺をほんのちょびっと反対側に押して元に戻してくれたら、思い出せそうな気も、するんだが」
    「はっはっは。デルフ、金属疲労って言葉知ってるか? いっそ青い空に向かってブーメラン投げされてみるか?」
     シエスタは、憎まれ口を叩きあう男二人をつまらなさそうに一瞥すると、そそ、と才人の肩口に手を置いた。いきなりの接近に才人が驚く暇もなく、さらりと自然に、才人の膝に自分の膝をくっつける。そのままちょこんと座ってしまった。
     ぽかんとこちらを見返してくる才人と、不自然に黙りこくったデルフリンガーに向かって、シエスタは不思議そうに首をかしげてみせた。
    「あら。どうぞ、お話の続きをなさって」
     言われて話がなめらかに出てくるような才人ではない。シエスタは、ただ隣に座った、というのを越えて、ほとんど密着するように、才人の肩に手と顎を乗せているのだ。
    「だから、つまり、えーと、生きて帰ってこれた者のない、いけない魔のクレバスがですね」
    「……? そんなお話をしてました?」
     シエスタの、雪を固めてすべらかにしたような胸が、才人を触れただけでフリーズさせてしまっていた。触り心地のいいストールがしゅすりとシエスタの丸い胸を滑り落ちる。動く布につられて目線をやったのがいけなかった。たゆんと揺れる胸元に釘付けにされた。
    「娘っこが何を怒ってるかって? おりゃあ、そんなの知らねえよ」
     デルフリンガーは誰に聞かせるでもなく言う。
    「俺はただ、寝れないなら軽く運動でもすればいいんじゃねえかってアドバイスしただけだ」

    *****

     ルイズはくらくらした。それが官能によるものなのか、後ろめたさによるものなのか、未発達な彼女には分からない。あるいは、その両方なのかもしれなかった。
     好奇心と虚栄心を秤にかければ何よりも虚栄心が勝つ。ルイズはそういう娘である。
     それでも一度も触ったことがないか、と言われれば、そんなことはない、と答えるしかないのだった。ルイズは恥ずかしさにかまけて暴れもがく。
     自分で自分を、慰めたことはあるか?
     ある。もちろんある。胸が熱くてどうしようもなくて、夢中になって脚の付け根にクッションや手やぬいぐるみを押しつけたことや、へその下まで指を這わせてみたことだってある。
     こんな具合に。
     ルイズは手のひらで割れ目をそっと押し包んだ。中指を、一番敏感な部分に揃えて、く、とたわめる。熟れきった果実が傷つき溶けるように、陰唇はとっぷりと指を横ざまに銜える。そこに人差し指を添えて、肉の分かれ目を縦に割りひらき、中指の爪先をまげて、中央をひっかいた。
     指先が濡れた。
     とたん、電流に触れたように、手を引っ込めた。
     麻痺しかけていた恥ずかしさが、急にこみ上げてきた。ルイズはたまらなくなってわあわあ喚く。ばかあ、バカ犬、バカ鉄くず ! い、犬がバカなら相棒も犬以下よね、やっぱり粉塵にしてやればよかったわ!
     "なかった"ことにしたかった。もう寝てしまおう、と思ったのだ。こ、こんなの、ちょっと触ってみただけだもん。自分の体を点検してみただけだもん!
     おなかの中が、熱かった。触れたところが燃えていた。むずむず疼いて、もっと刺激が欲しいと痛切に訴えていた。頭のなかもぐちゃぐちゃに煮えていた。全身がうずいて、くすぐったいような、叫びたいような感覚で焦れていた。
     ひどい空腹よりもつらかった。
     我慢の限界は、すぐだった。――もとがこらえ性のない、甘ったれた貴族の末娘である。自分で自分の体に触ってみただけ、ただ、それだけで、それがそんなにいけないことなのだろうかと、とろけきった頭の隅で思い初めていた。
     ルイズはごろり、と寝返りを打つ。うつぶせになって、せつないところを懸命にベッドに押しつける。薄っぺらい、幼い女の子そのままの背中が、初めての官能に悩ましく反りかえる。

    *****

    「そ、それで何で、爆発騒ぎになるんだよ」
     才人は何気ないふりをしていた。が、実際はどうしても目がシエスタに向いてしまう。才人の二の腕にふくよかな胸を押し付けて、彼女はしなだれかかっていた。
     デルフリンガーは何も答えなかった。
    「なんだよ、寝たふりなんかしやがって」
    「あの剣も、眠ったりするんですか」
     さあ、と無責任に言おうとして、才人は固まった。
     シエスタが、てのひらを才人のふとももの上に置いてきたのだ。
     相手の息遣いが分かる距離に、シエスタの柔らかい体がある。他人や友達が取る距離をはるかに超えて、才人の肩に頭を預けているシエスタが、じっとこちらの返事をうかがっていた。
    「あ、ああの、し、しえすたさん?」
    「なんでしょう」
     誘ってるんですかあなたは。
     違う。才人は力の限りそのセリフをねじふせる。
    「俺の故郷には、雪見大福っていうお菓子があってですね、今まさに、その誘惑が」
    「……?」
     シエスタはまっすぐに才人を見つめる。その黒目がちのうるんだ瞳。才人の頭をかのチワワのコマーシャルが流れてよぎる。
     才人は誘われてふらふらと、シエスタの頭をなでた。当人の性格を受け継いで、髪はきれいなストレートを描いていた。
    「ねえ」
     シエスタがそっとささやく。夜気に溶け込むしっとりとした囁き声。
    「わたし、眠くなってきちゃったんですけど。才人さんは?」
    「お、俺は」
     答える前に、シエスタは立ちあがる。無邪気に才人の手を引いて、テントのほうを指し示す。
    「ね。ちょっとだけあのなかでお話しません?」
     ちょっとだけなら。才人は脳裏にちらつく桃色の髪のメイジとシエスタ、両方に向かって答える。
    「ちょっとだけ、なら。でも眠くなったら、ちゃんと部屋に」
    「分かってますって」
     シエスタがくすっと笑う。それだけで才人は、魅入られたように目が離せなくなる。

    *****

     快感の甘い味が深まるにつれて、ルイズの肩は深くくねった。たまらなくなってひじをつく。いまやルイズは、ひじで支えなければならないほどに体をしならせている。いけないと思いながらも、腰がうねった。柔らかいベッドにこすりつけるだけではもどかしく、でもそれ以上のことをするのは、死んでもプライドが許さない。
    「ん、ふ――」
     ルイズはもはや自分の鼓動しか聞こえていなかった。自分がそんなはしたないため息を洩らしていると気づかない。妙に濡れて光る唇を半端に開けて、ふーっ、ふーっ、と、あられもない呼吸を繰り返す。
    「ん――んん……ぅ――」
     それでも、せめてそれ以上の行為に及ばないよう、いじましく耐えていた。乾いた喉に海水を流し込んだように、欲はとめどなく溢れてルイズの身を焼く。焼かれて熱くなった体に油を注ぐことになると分かっていながら、それでもルイズの腰は止まらない。
     とぷ、と、肉の合わせ目が音を立てた。それはルイズの耳にも聞こえた。あるいは聞こえたのではなく、肌身で感じたぬめりが、そのような幻聴になったのかもしれない。音を立てたあたりが一瞬、とても気持ち良かった。それがはがゆくて、もっと噛みしめたくて、ぐい、と体を押し付ける。
     もう、とても、たまらなかった。ほとんど本能の行動だった。
     ルイズはよじれたシーツをいっぱいに引いて、すり、とむきだしの性器にこすりつけた。
    「ふ、あぅっ!」
     なにしろほとんど触れるか触れないかの距離の刺激で限界まで焦らされていた。ルイズはシーツをきりきりと引き絞って、赤く充血した突起に狙いを定める。
    「ん、んッ、ぁ、はっ、はぁっ」
     きり、きり、とシーツをハープの弦のように爪弾いて、ざくろの実ほども肥大した肉の芽を容赦なくいじめ抜く。肉のひだにかませたシーツの部分が染みてぐずぐずになるのが自分でも分かる。腰が不安定に動いて、ルイズの頭が枕からどんどん引き離されていく。ずる、と、とうとうベッドの上に落ちた。ピンクブロンドの毛先だけを枕いっぱいに散らして乱し、汗ばんだこめかみにはりつかせて、ルイズはその"遊び"に没頭していた。
     すぐにじれったくなった。
     その刺激だけでも足りなくなった。
     
    *****

     テントに連れ込まれてすぐ、才人はシエスタに抱きつかれた。犬が飛びかかってくるときのような、嬉しくて仕方ないといった、無邪気な抱擁である。ついうっかりほだされたのがまずかった。才人さぁん、と甘えた声でおでこを才人の首や肩にすりすりするので、思わずぽんぽんと背中を叩いた。そのままシエスタが満足するまで抱きしめていてやろうと、本当にそう思っただけなのだ。
     シエスタは才人の首筋に、吸血鬼よろしく噛みついた。
     痛くはなかった。かわりに処女のように、体がびくっと反応した。
     シエスタは甘噛みから徐々に唇を這わせ、舌をつけて、やがて熱のこもったキスになった。
    「な、ちょ、ま、待って、シエスタってば」
     才人は困ったように言う。
    「んふふ。嫌ですわ、才人さんったら。まだ野暮なことをおっしゃるつもり?」
    「野暮な、ことと、言いますと」
    「据え膳食わぬは男の恥って言うじゃないですか」
    「す、据え膳って……」
     本当は実は、少し期待していたとは口が裂けても言えない才人である。
     気のきいたセリフを勘案しているうちに、唇を塞がれた。そっと自分の唇を合わせ、蛇のようにちろりと舌で才人の唇をなめて、それから才人の瞳を覗き込んだ。
    「お嫌なら、わたしのことを、ご自分の手足だと思ってくださいまし」
    「て、あし……」
    「そうですわ。才人さんさえよければ……わたし」
     才人はぶんぶんと頭を振る。
    「お、俺、前にも言ったと思うけど」
    「いや。聞きたくないです」
     シエスタは人差し指で才人の唇に触れた。つつ、と爪の先でむずがゆくなぞりながら、
    「抱いてほしいとも、もう言いません。でも、触るだけなら?」
     それからまたシエスタは目を閉じて、ほんの一瞬だけ、才人の唇に自分の舌を差し入れる。
     可憐な横顔を見せつけるようにゆっくりとまぶたを開けた。ウソもごまかしもない、ひたむきな瞳だった。吸い込まれそうな黒目、大粒の涙も絡めて湛えてしまえそうな長い睫毛。
    「見るだけなら――触るだけなら?」
     それからシエスタは言葉につまった。かすかにまぶたを伏せて、頼りなげに才人の胸にすがりつく。
     ほっそりとした顎が、肩が、震えていた。ひどく緊張しているらしい。
     シエスタは、かすれてふるえた、ちいさな声で、なにごとかをつぶやいた。
    「え――な、何? 聞こえなかった」
    「な、……なめる、だけなら?」
     何を、とは聞き返せなかった。笑って誤魔化すにも、シエスタはあまりにも真剣すぎた。
    「シ、シエスタ!」
     シエスタはひとりでに才人のベルトを外しにかかった。革の部分を引っ張って、金具を穴から抜いてしまう。
    「シエスタ、ねえダメだよシエスタ!」
    「ダメでも、やめません」
     人差し指を下着にひっかけた。その反対側の部分、背骨のすぐ下を逆の手でくすぐって、シャツの胸に口づける。
    「嫌なら、やめますけど」
     つ、と下着のゴムを引く。
     ついでに才人のモロい理性も引っぱられていた。ノビきって、あっけなく弾ける手前だった。こんなにまっすぐな思いに曖昧な態度で、と自責する気持ちよりも、逆側の天秤に置かれた、あとちょっとだけなら、の邪念の方が刻一刻と大きくなっていくのである。
     シエスタはワンピースの肩に手をかけた。
     その瞬間から、なぜか才人の網膜は超スローモーションでシエスタを捉え始める。青ざめた手が冷えと緊張ですくむおのが身をいつくしむようにかき抱く、それからほんの何分の一秒か置いて服の両方を引く。
     そのワンピースには、ほとんど肩幅がなかった。襟が大きく開きすぎているのだ。
     二の腕に、落とした。
     すとん、と上の身頃が落ちる。
     洗われすぎて、すかすかに痩せた、裏地もないその服は、シエスタのやわらかく張り出したヒップにひっかかり、かろうじて留まった。
     そのとき、才人の中の何かが、ぷつんと音を立てて切れた。
    「き、きゃー!」
     才人は甲高い声を出した。
     乙女ちっくに両手で顔を覆う。
    「い、いやーっ! こ、こないでぇー!」
     頭をぶんぶんとふる才人。
     シエスタは脱力した。
     ――なにをやってるんだろうわたし。その目はあきらかにそう語っている。
     才人自身もどうかと思ったが、そんなことに構ってられないほど、煮つまっていたのだ。
     いっぱいいっぱいなのはシエスタも一緒のようだった。ここまで来ておいていまさら恥ずかしがっている場合でもない。
     シエスタは気丈にも勇気を取り戻し、才人のパンツをずり下げる。
    「いや、だめ、そこはダメぇーっ!」
     いやいやをする才人。
    「ぅ、わわっ!?」
     下半身をあらわにしてしまうと、ぺちん、と何かが頬に当たった。それがへそにくっつくほど勃起したものであるとすぐに気づけるほど、シエスタはスレてなかったらしい。
    「う、わあ……」
     別の生き物のようだ、というようなことを、さかんに感嘆の声をあげながらのたまった。彼女ははじめて見るものに驚嘆しつつも、一次接触を敢行する。指先で、先端を、つついてみる。
    「きゃうっ!」
     すっかり乙女化した才人は、ギャグちっくに身をくねらせてしまう自分を呪った。長い緊張に耐えられない才人は、無意識のうちに、どうにかしてハズせないかと考えてしまうのだ。
     これではマズい。この程度ではシエスタは止まらない。止まってくれなくてむしろ嬉しいことはもちろん秘密だ。
     才人は跳ね起きた。シエスタの肩をつかんでゆさぶる。
    「あ、あ、あの、シエスタ、ほんとにもうやめよう……?」
    「……えぇ……?」
    「これ以上されたら、俺、止まらなく……はぅっ!?」
     止める間もなかった。
     シエスタはすばやく耳元の髪をかきあげ。
     大きく口を開けて、才人の分身をぱっくんと飲み込んだ。
     ちゅううぅっ、と、やたらにきつい音を立てて、シエスタは口腔内を一気に減圧する。
     才人の背筋が、びくり、と仰け反った。これはギャグでもオーバーリアクションでもなく、まじりけなしの反応だった。脳内がいっぺんに甘い感覚で埋め尽くされる。視界はピンクのフィルタを一枚噛ませたかのよう。
     ちゅぽんっ、と、シエスタはいったん口を離した。
     白い乳房をさらけ出して、濡れた瞳の女の子が自分のせつないところを凝然と見入っている。はあっ、と、うわずった熱い息がかかるほど鼻先をくっつけて、シエスタはぺろり、と、ご馳走を前にした獣のごとく自分の口の端を舌でなぞってみせた。
     ダメかもしれない、と才人は思った。ご主人様、モグラは負けてしまいそうであります。
     シエスタはおしゃぶりを再開した。唇の裏の、とろけるゼリーのような質感の部分をつかって、おおきな飴玉をなめ溶かすように、亀頭の先端を。
     シエスタの舌は、焼けそうなほどに熱かった。
     それから次第に深く侵食し、竿の裏っかわを、舌の腹ですりすりされた。才人の顔色をそっと伺いながら、試すように。意図的に焦らしているわけでもないだろうが、つたない口の動きがはがゆく、じれったい。
     くちゅ、と音を立てて、絡め這わせた舌をもぎ離し、ちゅ、ちゅ、と亀頭を喉の奥へと誘導する。竿の中ほどを唇の輪できつく攻め立てられ、熱い吐息が充満する口の中空にいわば宙吊りの先端が、悲鳴をあげて柔らかい粘膜を求めていた。
     たまらずシエスタの頭をつかむ。
     そのまま乱暴に奥まで突いてやりたかった。
     衝動を押し殺し、才人はシエスタの髪を梳く。
     シエスタの愛撫はうまいとは言いがたかった。あまり遅い方とは言いがたい才人をして出させしめないほどに幼稚だった。それでも必死なのは伝わってくる。これだけ一生懸命にしてもらえればもう充分だ。この上口の中を犯したりなどとてもできない。
     水気をたっぷりとたたえた舌で、情熱的に笠の裏を掬われた。目もくらむような官能が、触れただけで溶け落ちそうな肉ひだとオーバーラップする。やわらかいシエスタの、いちばんやわらかい部分。うぶな桃色をした器官の奥。
     才人はシエスタの両手のわきに手をつっこんで、乱暴に上体を引いた。
    「きゃっ……っとと」
     不安定に抱き寄せられて、シエスタは才人を下敷きに、倒れ込んだ。
    「さ、才人さ……」
     才人の視線は茫洋と、シエスタの真っ白い胸の重みをとらえていた。てっぺんがしこりのように硬くなっている。

    *****

     ルイズはシーツを食い込ませるのをやめて、あおむけに戻った。いったん口に含んだものをはきだすような不快感。
     見つめる天井がたよりなくかすんでいた。うす皮が一枚はがされてしまったかのように全身が敏感になっていて、少しの刺激がルイズを大きく揺るがした。手も足も、唇もあそこも、どこもかしこもひどく敏感になっている。
     ほとんど拷問のような欲望の奔流に辛抱強く耐えきって、眠りにつけたのは朝方になってからだった。

    *****

     才人が、ひとつだけ元の世界から取り寄せられるものがあるとすれば何がいいかと聞かれれれば、電気のコンセントでも大好物のスナック菓子でも自分の人権でもなく、また元の世界へ帰る切符でもなく、こう答えただろう。
     ゴム製品。
     そこまで燃え上がっておいて踏みとどまるのはキツかった。それでも才人はシエスタにごめんと繰り返し、なだめすかして、疲れて眠ってしまうまでシエスタの髪をなでていた。


    三 ルイズ へ飛ぶ

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    Date:2008/12/16
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    Thema:二次創作:小説
    Janre:小説・文学

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